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    麺菜房 櫻喜 

    今年2月の初訪から4か月ぶりにお邪魔してみました。前回はほとんど下調べもせずに伺ったのですが、たまたま座ったカウンター席から拝見した店主の鮮やかな手捌きに魅了され、必ずや再訪すると密かに誓いを立てておりました。


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    お昼時ともあって店先の駐車スペースはお客さんの車で満杯状態。四苦八苦しながら何とかスペースを確保して、いそいそと暖簾を潜らせてもらいました。厨房の隅々まで見渡すことの出来る特等席とも言えるカウンター右端の席をゲットし、店主の熟練技をじっくりと楽しませてもらいます。


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    見れば見るほど気になるメニューが勢揃いといった様相で、一つに絞り込むのが大変です(笑)  そんな中でも、四川飯店の味筋を継がれる店主の懐の深さと底力を知るうえで欠かせない一品と思われ、大勢のブロガーさんも絶賛されるこちらを所望してみました。






    まーぼーめん
    750円

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    吸い込まれるような深みすら覚える深紅色の一杯が、初見の私を怖気付かせます(笑)  普段、最初の一口はスープから入りますが、これは口に含むのに勇気が要ります。 


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    ご覧のように、トロみが見て取れるほど大量に掛け回された辣油が醸すホットな辛味と花椒の痺れるような刺激は相当なものですが、それらの辛味に味噌のような旨味と風味もプラスされ、四川料理の複雑且つ奥深い世界観を存分に堪能することが出来ます。辛味レベルは私的評価で10段階中のレベル8程度でしたが、それよりもハンパない熱さに苦戦しました。


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    オーソドックスながらも硬茹でに仕上げられた中細麺はコキコキした歯応えがアクセントになりつつ旨味を全身で纏い持ち上げ、中華麺の風味もきっちり感じ取れます。浅学な私は茹で上がった麺の上に麻婆豆腐を掛けるだけの品と思っておりましたが、麺を入れる前に丼の中に少量の清湯スープを張ることで麺と麻婆の馴染みを良くしているようです。ヘビーデューティーな麻辣パワーに押し切られその気配は消し去られてしまうものの、こんな一手間が加わることで味のニュアンスが微妙に違ってくるのかもしれません。


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    プラス100円で半ライスもオーダーしていました。食べ切れるか不安だったのですが、麻婆の美味さをとことん味わい尽くす意味でも、辛味の緩和剤としても頼んでおいて正解でした。後から来店され私の隣の席に座られたお客さんも同じ品を頼まれていましたが、この麻婆オンザライスに触発されたようで、私がお店を出ると同時に追加オーダーされたことを私は知っています(笑)



    前回の訪問後にお聞きしたのですが、こちらの店主は郡山市の技能功労者表彰を二度も受賞されていらっしゃるそうです。名門の流れを汲むだけに留まらず、卓越した技術を認められた巨匠が繰り出す本格四川ワールドを気軽に味わえるのが「櫻喜」さんの最大の魅力と言えるでしょう。







    category: 郡山市

    Posted on 2011/06/30 Thu. 10:34  edit  |  tb: 0   cm: 4  

    ひろ美食堂 

    こちらは三春中学校の近く、県道から一本入った通りに店を構えられます。以前から気になりつつもずっと放置したままでしたが、maxmaxさんのブログ「今日もどこかで・・・きっとどこかで」で紹介されていまして、その記事にインスパイアされ2年越しの課題店を訪問する運びとなりました。


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    テーブル席と小上がり席で構成される店内は和風な造りで、その雰囲気にどこか心も落ち着きます。平日のお昼時を過ぎた頃にもなると客足も一段落といったところで、まった~りとした空気が漂い始めます。


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    リーズナブルな値段で一通りの定番メニューが揃えられていますが、やはり中華麺系の充実したラインナップに魅きつけられます。特に夏季限定の「冷やし味噌ラーメン」が目に付きましたが、冷やし中華が別に存在しているところからして、所謂冷やしラーメンの類でしょうか。夏の課題メニューにリストアップしておくことにします。

    普段、初訪のお店は醤油ラーから入る事が多いのですが、今回はmaxmaxさんオススメのこちらを所望しました。





    味噌タンメン
    650円

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    スタンダードなビジュアルながら、丼から立ち上るニンニクの香りが食欲をそそります。味噌の風味は豊かですがあくまでサラっとした軽やかタイプ。スープで煮炒められた野菜の旨味とニンニクの風味が加わるも、何層もの味の重なりを見せる濃厚な味噌ラーとは対極をなすようなライトな仕立て。野菜を炒められた時に纏ったと思しき油浮きは少々見られるものの、油っこさや諄さは感じられません。


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    加水率高めの太麺は平打ちタイプ。穏やかなナチュラルウェーブは見られますが、滑らかな啜り心地はスープの旨味を素直に持ち上げてくれる印象。噛み応えはややソフトながら中華麺独特の風味がしっかりと感じられ、シャキシャキ感を主張してくる野菜と同時に頬張って、その食感の違いを愉しむのもお勧めです。


    味噌の風味やドサっと盛られた野菜炒めが醸す豪快さも感じられはしますが、誰にでも受け入れられやすい素朴さも持ち合わせた味と言えます。濃厚タイプを好まれる方には些か物足りなく感じられるかもしれませんが、飽きのこないシンプルでプレーンな美味さが長きに渡りご常連様に愛される所以でしょう。


    もう一つの人気メニュー、同価格で鶏肉と豚肉をチョイス出来るソースカツ重も気になるところです♪


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    category: 中通り

    Posted on 2011/06/24 Fri. 19:33  edit  |  tb: 0   cm: 4  

    栄屋分店 

    山形に出掛けることになり、ついでにラーメンでも思いネットやラーメン本でリサーチしてみました。年間のラーメン消費量が日本一ということも関係しているのか、新旧入り混じったハイレベル(と思われる)なお店が目白押しで、気が付けば出発までに2時間も悩んでました。出掛けるついでのラーメンだった筈が・・・(笑)

    そんなこんなで悩み抜いた結果、JR北山形駅の正面に店を構えられる「栄屋分店」にお邪魔してみました。



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    昭和7年に蕎麦屋として開業された「栄屋本店」の暖簾分けされたお店がこちらになります。創業80年を迎えられる本店には及ばないものの、縄暖簾の掲げられた和風な佇まいが歴史を感じさせます。テーブル席と小上がりを合わせたらざっと30名程は入れそうな店内は、平日だったせいかご年配のご常連さんらしき方が多く見られました。時折、厨房から漂ってくる煮干しの芳しい香りが食欲を刺激します。



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    蕎麦屋でラーメンを食すことが常識化している山形のラーメン事情を反映してか、中華麺系のメニューが充実しているのが観て取れます。福島県内に於いてもラーメンを供される蕎麦屋さんは存在しますが、山形の方がよりその食文化が定着しているのは明らかでしょう。お品書きを良~く見てみますと「カツそば」や「ダイナミックラーメン」などちょっと変わったメニューも気になりつつ、栄屋本店が発祥として知られる品を分店がアレンジされたこちらがお目当てです。







    冷しワンタンメン
    850円

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    冷やしラーメンは本店が元祖で、この冷やしワンタンメンは分店が元祖とのこと。氷でキンキンに冷されてはおらず、適度な冷たさのスープは先述した煮干しの風味が・・・・・あらっ、感じられません(笑)  思わぬところで虚を衝かれた形となりましたが、その代わりに蕎麦つゆにも通ずるような鰹出汁が感じられます。これに牛骨から取った出汁を合わせているそうなのですが、明らかにその存在を嗅ぎ分けられるような仕立てではなくて、魚介の旨味を下から支えるような上品なコクを醸しています。エッジが削ぎ落され丸みを帯びたような柔らかなカエシがこのスープを引き立てます。



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    動物系脂は冷たくなると白く凝固化しますが、紅花油などの植物油を使用する事でそれを避け、尚且つ香りとコク増しに貢献しています。



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    牛骨スープとの調和を図ってか、なんとチャーシューまで牛肉です。程良い加減の味付けで臭みも全く感じられず牛肉の旨味がジュワっと溢れ出します。


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    餡は少なめで味付けは希薄に感じられるものの、舌触りは温かいワンタン同様のチュルチュルした滑らかさで、丼の中でかなりの数が泳がされていました。


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    豊かな小麦の風味をきっちりと伝える中細のストレート麺はもっちり感もありながら、ザクっと噛み切れる特徴的な食感が愉しめるものです。淡麗な中にもしっかりとした旨味とコクが同居するスープとも高次元でバランス取りされ、パイオニアがもたらす完成度の高い一杯に思わず唸ります。冷たい物は満腹感が得られ難いと言いますが、なかなかの麺量でボリューム的にも申し分なし。せっかくの遠征なのでもう一軒くらいは伺うつもりでいたのですが、胃袋と相談して今回は見送る方向で決定しました(笑)



    山形には冷やしラーメンを提供されるお店が数多くあるものの、お店によって多様なアプローチの仕方が存在しているようです。蕎麦屋とラーメン屋のそれではスタイルが異なり、また人気店が蕎麦屋に多いと言う傾向は見られるしいですが、ご当地ラーメンのような固有の型を持ち合わせていないのも特徴の一つかもしれません。


    どうしても気になったので帰り際に先述したメニューの詳細をお店の方に伺ってみました。「ダイナミックラーメン」は醤油ベースのラーメンに野菜炒めが載せられたもので、何となくお品名の由来が分からなくもないですが、一方の「カツそば」は温かい蕎麦の上に、所謂煮込みカツがトッピングされたなんとも面白そうな品であることが判明。異色の一品を次回の楽しみとしてお店を後にしました。



    category: 山形県

    Posted on 2011/06/20 Mon. 20:24  edit  |  tb: 0   cm: 4  

    御食事処 不二家 

    こちらは、郡山市堂前町の金透小学校近くに店を構えられております。
    お店の前は車で何度となく通っていて、何となく食堂らしきものがあるのは薄々気付いていましたが、毎度お世話になっている無芸大食さんのブログ「今夜も無芸大食」で紹介されておりまして、課題店に急浮上した次第です。

    なんでも、創業60年を迎えられる老舗中の老舗ということで、その長い歴史の一端を垣間見るべく暖簾を潜らせてもらいました。



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    駐車場が無いとの事で、中町立体駐車場に駐車し徒歩で向かいました。
    こじんまりとした店内は老舗らしい落ち着いたシックな雰囲気で、長年使い込まれたカウンターの木目が良い味出していました。この日は30℃近くまで気温が上がり、夏を思わせるような暑い日でしたが、麦茶と一緒にキンキンに冷やされたおしぼりを手渡してくれる辺りに若女将の心配りも感じられます。






    支那そば
    550円

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    端正なフォルムが深い歴史を物語ります。イメージしていたほどの強い色味ではなかったものの、独特のコク味と円やかさを醸す醤油タレが鶏出汁由来の旨味に見事に融合しています。「枡はん」さんや「春こま」さんと比較すればタレが控え目でマイルド志向にも感じられますが、バランスに重きを置いた支那そばとも言えると思います。


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    薄くスライスされたチャーシューはサクっと噛み切れる軽快な歯応え。分厚くスライスしてしまうと口の中に残る肉の繊維質が気になりそうですが、この辺りは計算ずくなのでしょう。その身に纏ったタレのしょっぱさを感ずる事で、わずかに残された脂身の甘みも際立って感じられます。


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    それほど濃くないと思っていた醤油タレですが、ふと気が付けばナルトはこのように変色しておりました(笑)  


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    上の画像ではそう見えないのですが、実際はうっすらと透き通っているような独特の美しいトーンを持った中細の縮れ麺。スープとの絡みの良さも素晴らしく、多加水らしい滑らかな舌触りとコキコキした食感がとても心地良く感じられました。

    写真には写っていませんが小鉢に添えられたお新香もサービスで供されます。細かく刻まれた大葉が和えられて、その爽やかな香りがもたらす清涼感が箸休めには最適でした。



    「郡山ブラック」とも称される漆黒系ラーメンの範疇にカテゴライズされるようですが、スープをすくうレンゲが止まらなくなるほどの高い吸引力を魅せます。スープの完飲は出来るだけ控えているのですが、どうしても我慢出来ず「今日は特別♪」って自分自身を納得させて飲み干しちゃいました(笑)

    蕎麦、うどん、丼物、定食とラーメン系の品以外も幅広く取り揃えていながら、こんな完成度の高い一杯をしれっと提供出来る辺りが老舗の懐の深さなのでしょう。







    category: 郡山市

    Posted on 2011/06/16 Thu. 17:12  edit  |  tb: 0   cm: 4  

    鈴木食堂 

    こちらは大玉村玉井のJAさん近くに店を構えられております。お店の前の通りは恐らく地元の方しか通らないであろう生活道路で、知人から教えてもらうまでここに食堂があることすら存じ上げませんでした。



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    普通の民家の軒先に暖簾が掲げられたような素朴な佇まいですが、外観から想像したよりも店内は広々としており、昭和を感じさせる昔ながらの食堂の雰囲気たっぷり。お品書きを拝見しますと、唯一のサイドメニューとして野菜炒めが存在しますが、それ以外は中華麺類のみのシンプルな品揃え。先客はご常連さんらしき年配のご夫婦が一組、向かい合って静かにラーメンを啜っておられました。







    中華そば 大盛り
    450円+100円

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    シンプルな顔つきながら、ちょっと珍しく思える鶏チャーシューや太いメンマが控え目ながらも自己主張しているかのようで、中華そばの一つの定番とも言える鶏ガラ系出汁の香りがほんのりと漂います。



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    スープ表面には油層も見受けられますが、全体的な味の印象はあっさり系。割りとしっかりめに効かされた醤油タレもあくまでマイルドで、出汁と醤油タレのバランスも良くまとまっています。



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    胸肉と思しきしっかりとした歯応えは感ずるも、噛むほどに煮汁と鶏の芳醇な旨味が溢れ出し、この中華そばの特徴的存在となっています。太いメンマはコリコリっとした食感も心地良く、下処理も丁寧に施されているのでしょう。


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    加水率高めの中細タイプですが、滑らかな舌触りと共に中華麺が持っているナチュラルな風味と適度なプリプリ感も感じられます。スープとの相性も良好で、オーソドックスながらも誰もが安心して頂く事の出来る中華そばに仕立てられております。


    知人からの事前情報ではおじいちゃんとおばあちゃんが二人で切り盛りされていると伺ったのですが、現在はその息子さんらしき方が一手に厨房を預かっているご様子でした。次の世代の担い手に恵まれず、惜しまれつつも廃業されてしまうお店もある一方で、その味筋を受け継ぐ後継者様がいらっしゃることは喜ばしい事です。暗い世相に屈することなく、暖簾を守り抜いて頂きたいと思います。






    category: 中通り

    Posted on 2011/06/15 Wed. 12:42  edit  |  tb: 0   cm: 8