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    杉乃家 

    毎度心惹かれるお店を紹介して下さるブログ「続・ナントカ3丁目」のきりんさんからお勧め頂いていた、二本松市の『杉乃家』さんを初訪しました。


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    JR二本松駅から100メートルほど西側に進んだ場所に建つ『二本松市市民交流センター』の1階で営業されています。 建物の裏手に併設される立体駐車場が施設の開館時間内に限り1時間無料で駐車出来るようなので、そちらを利用されるのがよろしいでしょう。 


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    こちらはもともと浪江町の商店街で35年もの永きに亘ってご商売されてきたお店なのですが、原発20km圏内の警戒区域に指定された事で避難を余儀なくされ、その避難先である二本松市で今年7月から営業再開されました。 浪江町時代に訪問した事はありませんが、地元のご常連さん方から愛される老舗食堂であったことは、切り盛りされる店主と女将さんのお人柄の良さからも窺い知ることが出来ます。


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    真新しいお品書きには、町の食堂らしい定番とも言えるお品が連なりますが、「必勝カツ丼」や「エビ天ラーメン」なんて心惹かれるものもラインナップされます。 ちなみに名物の「浪江焼きそば@550円」はお品書きの一番左隅に記載されてましたが、撮影ミスで写っておりません(汗)





    ラーメン
    500円

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    ワンコインとは思えぬ堂々たるビジュアル。至ってシンプルなトッピングながらも、そのバランスの良さが光ります。


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    出汁のベースは鶏ガラや豚ゲンコツといった動物系を基本としているようです。懐かしさの感じられる、所謂、王道的味わいながら、たっぷりの油層がもたらすふくよかなコク味が特徴的。 更には、そのコク味に負けじと強めに効かされた塩気が後追いしてきて、なかなかの押しの強さを見せ付けてくれます。 


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    チャーシューは、大ぶりなバラロールが惜しげもなく奢られます。 ホロホロっと崩れるようなタイプにあらず、しっかりとした肉の噛み応えが感じられる仕立てではありますが、このボリュームには大満足。


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    組み合わされる麺は滑らかな喉越しを持つ多加水の中細縮れ麺。 奇をてらわないオーソドックスタイプの中華麺はスープとも相性抜群。 弾力ある噛み応えは見られないものの、誰もが安心して頂ける優しい食感こそが郷愁的一杯にはお似合いだと思います。


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    震災や避難での苦難続きの日々は言うに及ばず、全く異なる土地でお店を立ち上げられるまでには並々ならぬご苦労があったことと思われますが、そんな事は微塵も表情に出すことなく、明るく前向きに取り組んでらっしゃる姿に心打たれました。 


    新天地でも老舗の底力で新たなご常連さんを獲得されることは間違いないでしょう。




    category: 二本松市

    Posted on 2011/09/30 Fri. 12:29  edit  |  tb: 0   cm: 8  

    らーめん胆振 (いぶり) 

    こちらも昔から気になっていた課題店です。人気と実力を兼ね備える名店がひしめくこの界隈でも、一風変わった独創的な一杯を提供してくれるお店、というのが私的イメージでした。


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    店内はカウンターとテーブル席のシンプルな造りながら、見渡してみるとなかなか広々としています。先客さんはおらず、一番客としてカウンターの端っこにお邪魔します。客席は勿論ですが、厨房の中も隅々まで手入れが行き届いており清潔感は申し分ありません。

    壁に掲げられるメニュー札を眺めれば、「ふのりらーめん」や「牛乳味噌らーめん」など、やはりオリジナリティ溢れるお品を拝見する事が出来ますが、今回は初訪ですから ”おすすめ”と記されたこの一杯を頼んでみました。





    いぶりらーめん
    880円

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    まず、小鍋で一人分ずつスープを温めます。ストレーナーにこの一杯の最大の特徴とも言える「ふのり」が入れられ、そこに温まったスープを注いでスープ全体にその風味を纏わせるという一手間が加えられます。 味噌ラーにも見えそうな濁りのあるスープは豚骨ベース。厚みの感じられる豚骨出汁に昆布の風味にも似たふのりの芳醇な香りが上乗せされ、一種独特の旨味を形成しています。 動物系出汁に起因するような脂層はあまり見られないものの、その旨味はパワフル。


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    デフォで味玉がトッピングされます。黄身の絶妙な食感、味付け共に文句なしの出来栄え。


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    3枚載せられるバラチャーシューもジューシーで柔らかく、クオリティの高さを見せ付けてくれます。


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    ウェーブが掛けられた中細麺は硬質的な噛み応えと豊かな小麦の風味を漂わせ、どっしりとしたスープに負けることなく存在感をアピールしてきます。 一見オーソドックスなタイプに見えますが、麺自体の美味さは特筆すべき点に挙げられるかと。


    近隣の人気店にも引けを取らぬ高いポテンシャルと、その人気店にはない独自のカラーを持った一杯でした。



    category: 郡山市

    Posted on 2011/09/26 Mon. 20:23  edit  |  tb: 0   cm: 6  

    昭和軒 

    こちらは、ネットである調べ物をしていた時に偶然ある方のブログに辿り着き、初めてその存在を知った石川町のお店です。


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    商店街を貫くように走る、通称 ”御斉所街道” から一本入り込んだ路地裏に店を構えられますが、この界隈の食事処で最も古い歴史を持つという老舗の佇まいに胸が高鳴ります。


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    シンプルなデザインの暖簾を潜り店内に足を踏み入れれば、何とも懐かしい昭和ノスタルジーな世界が出迎えてくれます。 実はこちらのお店は、知る人ぞ知る ”肉丼”の名店として創業84年目を迎えられるとのこと。 三代目になられる店主ご夫妻とそのお嬢様の三人で切り盛りされますが、ふと気付けば大女将までお見えになられ、新参者である私を厚い持て成しで歓迎してくれます。

    ”元祖” の誉れ高い看板メニュー「特製肉丼」は勿論のこと、自家製タレを使用した「冷やし中華」は、錦糸卵やキュウリの千切りをあしらったクラシカルタイプとは一線を画す店主ご自慢の品だそうで、大変に心惹かれましたが次回のお楽しみということで・・。






    ラーメン
    500円

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    創業当時からほとんど変わっていないという郷愁感を携えたシンプルな一杯。 縁に店名が入れられたオリジナル丼は小さめながら、そこがまた老舗の奥ゆかしさを感じさせるポイント。

    スープは豚骨や鶏ガラと思しき動物出汁がベースのようです。油層少なめのせいもあって、どちらかと言えば淡麗な部類に入るテイストながら、その奥側には食べ手を惹き付けるような力強さも見え隠れします。ノスタルジックな店内で、お店の長い歴史に想いを巡らせながら啜る一杯には格別の美味さがあります。


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    刻みネギの上にはデフォで胡椒が振り掛けられます。 スープの旨味を壊してしまう程のレベルではないので、こちらのスタイルだと思って素直に受け入れましょう(笑)


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    チャーシューは脂身の無い部位なので噛み応えある食感を予想していましたが、驚くべき柔らかさに瞠目させられました。 あっさりめのスープの中で、煮汁の旨味をしっかり感じさせる味付けが際立ちます。 肉丼をウリにされているお店ですから、お肉の扱い方は心得ておられるのでしょう。 


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    この手の一杯にはちょっと珍しくも思える中太縮れ麺。 絶妙の茹で加減で仕上げられた多加水麺のモッチリ感と滑らかな舌触りを楽しむことが出来ます。 スープとの相性を考えると中細麺辺りがベストバランスのような気もするのですが、そんな不自然さを微塵も感じさせずに調和されている辺りはお見事。


    このラーメンや肉丼をお目当てに県北地区や関東圏からもご贔屓様が訪れるそうですが、なんと言っても地元のお客さんが大切と店主は仰られます。 

    今までに何度もあったテレビ局からの取材オファーは全てお断りされ、地域の方達のお腹を満たすことに心血を注がれてきた地域密着店の鏡とも言える一軒は、お昼時ともなれば永年のご常連と思しきお客様から出前の注文が次々に入り、昔懐かしい黒電話が絶え間なく鳴り響いていました。 


    どうか、いつまでも変わらぬ味とホスピタリティを提供し続けて欲しいと思います。


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    category: 中通り

    Posted on 2011/09/21 Wed. 16:35  edit  |  tb: 0   cm: 6  

    正月屋分店 支那そば やまき 

    二本松市若宮の『正月屋分店 支那そば やまき』さんを久しぶりに訪問してみました。気付けば1年以上もご無沙汰しておりました。


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    この日はドンピシャで一番混み合う時間帯に当たってしまいましたが、ちょうどタイミング良くカウンター席におられた先客様と入れ替わりで席に着く事が出来ました。何気に先客様方を拝見していたら、私の地元の友人が彼女を連れてラーメンを啜っておられました。二本松市に在住される彼女さんのお気に入りのお店でもあるらしく、お二人で違う品を注文され食べ比べされておりました。こちらは県外など遠方からもマニアが訪れる ”名店” の仲間入りをされていますが、地元の方からもこよなく愛される一軒である事は間違いないでしょう。





    つけ麺
    850円

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    郡山本店ではレギュラーメニューとしてラインナップされますが、こちらでは夏季限定になります。この日は残暑も厳しかったせいか、つけ麺のオーダー率が高かったようです。


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    全く隙を見せない丁寧な盛り付けは本店をも凌ぐように感じられます。具材そのものはインパクトを主張するようなものではありませんが、この品には欠かすことの出来ぬ鉄壁の布陣と言えます。


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    蕎麦つゆにも通ずるような節の風味が特徴的なつけダレは、食べ手を一口で納得させてしまう力強さを持ちながらも、繊細で奥深い旨味が同居する純和風な仕立て。微塵切りされた柚子皮が風味付けとしてあしらわれますが、これが単なる味のアクセントに留まることなく、この一品の方向性を決定付ける重要な役割を担っています。もはやラーメンというジャンルを超越し、和食の領域にまで達するような逸品にも感じられます。


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    箸で持ち上げるとズシっと重みを感じる密度感たっぷりの自家製太麺が秀逸。滑らかな舌触りや豊かな小麦の風味は勿論、芯を残したような絶妙の茹で加減がもたらす歯応えも抜群です。つけダレとの相性も申し分なく、お互いが引き立て合うような巧妙なバランスは、お見事というしかありません。


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    最後はスープ割りをお願いしました。刻みネギを新たに追加して下さり、熱々のスープが注がれます。更には寸胴の表層部に浮く鶏油まで丁寧にすくい取って上掛けしてくれました。先程までの節の風味が影を潜めた代わりに、ギュっと詰まった鶏出汁の旨味とコク味がイニシアチブを握ります。最後に熱々のスープで〆ることで満腹感や満足感は格段にアップすることと思いますが、スープ割りでこれほどまでにテイストが変化するものかと、その変わり様に思わず瞠目させられ、最後の一滴まで夢中で飲み干してしまいました。


    店内には、毎年10月4日、5日、6日の3日間にかけて開催される「二本松の提灯祭り」のポスターが貼られておりました。今年は5日が水曜日で、通常なら定休日になりますが、お祭り期間中ということで営業されるとのことでした。








    category: 二本松市

    Posted on 2011/09/16 Fri. 19:47  edit  |  tb: 0   cm: 10  

    ラーメン こうへい 

    この日は所用があって喜多方市まで出掛け、半年以上前から訪問する機会を狙っていた『ラーメン こうへい』さんにお邪魔しました。


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    こちらは喜多方でも地元の方以外は通らないような細い通りに店を構えられます。「いらっしゃいませ、○○さん」「あら、△△さん、お久しぶりです」なんて、女将さんがお一人お一人に優しくお声掛けされているところからしても、地域の方々に愛される地元密着型のお店と言えるでしょう。このようなアットホームな雰囲気に浸りながら、早速お品書きに目を移します。


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    こちらのメニューを大きく分類しますと「基本ベース」と記された定番系と「オリジナルラーメン」の二本柱のようです。所用のついでとは言え、数ある喜多方市内のラーメン屋さんからこちらの一軒をチョイスしたのは、この「オリジナルラーメン」がお目当てなのは言うまでもありません。






    漆黒ラーメン
    550円

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    喜多方のラーメン屋さんにいることを忘れさせてくれるような漆黒の一杯。
    ”郡山ブラック”にも通ずるような円やかなスープは、豚ゲンコツや鶏ガラなどの動物系出汁がベースと思われます。コク味を感じるどっしりした旨味の奥の方で、若干エッジを残したような醤油タレが負けじと存在感を発揮しており、その調和のバランスの良さも特筆すべき点に挙げられるでしょう。


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    何故に茹で玉子に唐辛子を振り掛けるのか理解出来ませんでしたが、いつの間にやら混じり合った辛味が(この状態のままで茹で玉子を食べてしまえば別ですが・・笑)スープと一体となり、食べ終える頃にジワ~っと効いてきます。円やかなスープのディテールをより鮮明化するのに一役買っているようで、目立たぬ所ながらもこんな小技を繰り出してくる辺りにセンスの良さを窺がわせます。


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    バラ肉チャーシューは漆黒スープの中でも埋もれることなく、味濃いめの仕立てが際立ちます。口の中で蕩けるような柔らかな食感は、如何にも喜多方らしさを感じさせるポイントでもあります。


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    幾分ソフトタッチな食感ながら「モチっ」とした噛み応えと滑らかな舌触り、縮れが醸す独特の啜り心地を身上とする平打ちの多加水系縮れ麺。この地ではトラディショナルとも言える太麺ながら、見る見るうちにスープの色香をその身に纏っていきます。




    半チャーハン
    150円

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    「ラーメンのおとも」としてラインナップされる半チャーハンも所望してみました。量的ボリュームにサプライズこそないものの、チャーシュー、玉子、ネギが入り、塩コショウのみで味付けされた一品は、シンプルが故にどのラーメンと組み合わせても食べ合わせは抜群と思われます。チャーハンを頬張り、漆黒のスープで流し込む。たった150円の追加で、満足感は相乗効果的にアップします。


    お品書きには記載されていない「黒節ラーメン」なるメニュー札が気になってお聞きしてみたところ、漆黒ラーメンの魚介出汁バージョンとのこと。「こちらも美味しいんですよ~」と見た目も麗しき女将さんに笑顔でアピールされ、躊躇うことなく再訪を誓うのでした(笑)


    所謂、”ご当地”としての喜多方にはない、ディープな一杯を提供してくれる魅力的な一軒です。







    category: 喜多方市

    Posted on 2011/09/08 Thu. 22:05  edit  |  tb: 0   cm: 10